リニアを考える可児の会ニュース No.2 (2014年9月23日)
リニアを考える可児の会始動(代表 桑山賢二)
2014年9月14日、桜ヶ丘公民館で、リニアを考える可児の会の集会がありました。
午後2時から4時まで、15名の参加者で、それぞれ自己紹介とリニアに対する意見を出し合い、今後ともリニアを考える可児の会として息長く運動を続けていくことを確認し合いました。瀬田、皐ヶ丘、長坂、桜ヶ丘、大森、下恵土、広眺ヶ丘、広見、松伏など各地区から参加し、さまざまな問題点が出されました。出席者は15名でした。
事務局と申し合わせ事項(別紙のとおり)も決まり(代表 桑山賢二 事務局、会計も選任)今後、「リニアを考える岐阜県民ネットワーク」や沿線各地のネットワークや一部の可児市議などとの連携のもと、JR、岐阜県、可児市、可児市議会、可児市長、国のリニアに関する問題の担当出先機関等に対する住民意見書の送付など、を行っていくことが決まりました。
また可児市内の各自治会、自治連合会、財産区、地権者などとも問題点を話し合い、JR東海のみならず、行政の対応に対する疑問をぶつけ、住民生活を守るべき行政の責任についても指摘していきます。
リニアの危険性故に、ドイツは撤退、中国は住民の反対、リニア計画を推進しているのは、日本だけという現状は、住民や国民の意見をまったく聞かないで事を進めていくという民主主義国家とは到底いえない政治がいまや日本人の生活を根底から変えてしまう危険性を示しています。 住民の意見を無視しては、物事は進められないことを日本人全体が理解し、実際に進めさせないことが重要です。
リニアを考える可児の会ニュース No.3 (2014年9月29日)
● ブログ紹介(1)
「リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい? ヤフーブログから」
2011年4月から開設されたリニア問題に関する記事満載のブログです。
必見のブログです。2013年8月29日の「問題点に目をつむっているのが一番の問題」と題する記事を紹介します。
問題点に目をつむっているのが一番の問題点!!
「否定するのであれば、それを越える案を提案すべき」という意見を頂きました。
このリニア計画、否定するような要素が俎上にあがったこともないし、慎重な人が政策策定に加わった様子もない。市井の意見を汲み取る機会もない。それ以前に、必要性についての議論すら行われていないのが実情です。
新技術とはいえ、リニア中央新幹線も交通インフラであることには違いありません。
インフラというのは、需要を自ら作り出すものではなく、需要・必要性があるから造るものだと思います。
巨大なインフラ建設は、いったん造り出したら中止することもできないし、完成後も永久に残り続けます。「夢の超特急」と形容されることが多いわけですが、夢や希望的観測で一般企業が新商品を開発したり新店舗や工場を造るのとは次元が異なります。「夢」という言葉に惑わされぬ注意が必要です。
「個人的な感情として興味がある」と「必要性と確実な需要がある」というのは全く別物です。
それゆえ、
①どういう必要性があるのか、
②それを解決するにはどういうものを建設するのがふさわしいか
この2点が重要だと思います。
ちなみに東海道新幹線は、当時の東海道本線が人口増加と経済成長により、物理的に輸送力の限界に達したために建設されたという経緯があります。
リニア計画のスケールは、交通インフラ建設としては史上最大級の規模です。影響は広範囲に及びますし、恩恵を受けるにせよ影響をこうむるにせよ、それは何十年も先の世代です。技術的にも環境面でも、未知の要素が多い。さらに現在計画を推進しているJR東海や官僚・政治家が完成を見届けることができるかどうかも疑わしい…。
したがって、通常のインフラ整備よりはるかに厳しく冷静な審査が求められるべきです。
南アルプスを貫けば日本屈指の山岳景観と自然環境を大破壊せざるをえず、地震時などには危険性も伴います。
南アルプスを貫くことに関して、しばしば「環境の保全に最大限の配慮をとれば問題は最小限になる」という言葉を聞きます。とはいえ、現状として物理的な破壊をほとんど受けていない場所においては、最小限の改変とて重大な破壊です。観念的ではなく実際問題としては、膨大な残土の処分、河川の枯渇、余計な道路工事、生態系のかく乱など、避けようのない自然破壊があるわけですが…。
ほとんど改変を受けていない山岳であり、しかも保護地域なのですから、環境配慮の第一段階としては、「ここは工事をしてよい地域なのか」という検証が行われなければなりません。しかし、その任を担った国土交通省中央新幹線小委員会では、デタラメな審議で責任を放棄し、環境省の政策と相反する見解を出しました。
南アルプスのトンネルひとつをとっても、具体的な問題点から検証の姿勢に至るまで、このように問題だらけであるわけです。しかし新聞やテレビ等のマスコミを通ずると、きわめて簡単に「東京から名古屋へほぼ一直線に…」と、あたかも何の問題もないかのように書かれてしまう…。
調べているうちにこのリニア計画は、
・需要予測の前提が怪しい(人口減少・少子高齢化を無視、名古屋暫定開業で利用者が増えるなど)、
・エネルギー消費が大きい
・9兆1000億という建設費には、推定利子5000億円と消費税が加わっていない
・実験線の環境アセスメントをおこなっていない
・環境アセスメントの進め方がおかしい
・走行実験が終了するのは着工後
・技術上の不安が残る
・地震時にブレーキが間に合うかナゾ
・ドイツでは経済面から実用化に適さないと判断されて開発が中止された
・計画に国民が携われない
・各自治体における経済効果試算の前提がバラバラ
など様々な問題があることに気付きました。
いずれの問題においても、それぞれ多様な問題を内包しています。どれもこれも計画の実現性を左右する問題であるはずですが、だ~れも、マトモに扱っておりません。審査役となり、客観的な立場をとるべき沿線自治体においては、当初から既成同盟会を結成し、各々都合のよい勝手な需要予測をたててバラ色の未来が来るかのようにアピールするばかり…。
繰り返しますが、様々な問題があることを国民が知り、事業の是非について広い議論が行われ、そのうえでも実現すべきと言う結論が出され、国民・住民参画と環境保全が保証されるのであれば、こんなブログなど書いておりません。むしろ、社会的に是非とも必要なインフラであるのであれば、あらゆる困難を押しのけて実現しなければならないはずのものです。
しかし議論の大前提というべき、国民が知っておくべき問題点については、マスコミを通じては全く報じられず、そこにある問題がないものとして扱われてしまう。議論の材料すら提供されていないわけです。そればかりか、「夢の超特急」としてバラ色の未来だけが広められる…。全国紙、テレビ、鉄道ファン向け雑誌、子供向け読み物、ビジネス誌…ありとあらゆるメディアに共通しています。今日の走行実験再開のニュースも、そんな立場の報道ばかりです。冒頭に述べた、個人的に「一度は乗ってみたい」と「社会全体として必要性がある」との分別がなされてません。
そこには、「いろいろおかしいけれども、何となく目をつむって勢いで造っちゃおうぜ」という雰囲気が満ちているように感じます。そして国民も何も実情を知らぬままそれに乗せられてしまう…。
原発やら何やらで繰り返されてきた構図です。
政官財マスコミ全般がブレーキを備えていない以上は、危機感をもった市民がブレーキにならざるを得ないと思い、誰にも注目されない否定的な要素を発しているわけです。
間もなく公表される準備書を見るうえで、参考になると思われるページをいくつかまとめてみました。
環境影響評価方法書に対する沿線自治体の意見
JR東海の方法書と、寄せられた意見の集約
(それぞれの県別に分けられています)
日本自然保護協会による方法書への意見
環境省
環境影響評価配慮書に対する意見
国立公園総点検事業(南アルプス国立公園の拡張を決定)
国交省による計画段階における環境配慮の実情(私の作成したページ)
私のおこなった南アルプスでの残土発生量の予測
その他環境関連いろいろ(私の作成したページ)
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