2018年8月1日水曜日

大深度法の前提崩れる(2018年7月)


東京外環道のシールド工法で酸欠ガスが大深度地下から噴出(シールド工法でも安心できない、大深度でも地表に影響大であることが明確に→大深度地下法の前提崩れる)


大深度法では、地表面(地下室分を含む)に影響を及ぼさない条件

で、使用権を無償で
設定できるとしていました。
しかし、この前提が崩れました。東名ジャンクションの事業用地で
本格掘進準備中のシ
ールドマシンの影響で、
外環と並行して流れる野川に気泡が発生しました。この気泡は、酸
素濃度が薄かったと
事業者は証言しています。
酸素濃度が薄いガスが充満すると、健康に大きな影響を与えます。
住宅街で発生する可
能性は否定できません。

野川の遊歩道にある観測井戸や工事ヤードの中でも地下水が噴出し
ました。観測井戸は
、浅い帯水層までのもので、
その帯水層が気泡で加圧されたため噴出したのだろうと、事業者は
説明しています。
工事ヤードの中の水の噴出は、地表部にあるA層という粘土層を突
き抜けているため、
問題は深刻です。
水を通しにくい地層があっても、地下工事による圧力で地下にある
水が噴き出すことが
分かったからです。

大深度だから、掘っても地表面に影響はないといってきた事業者の
説明が、嘘であった
ことが証明されました。
やっぱり、地下を掘ると、地上にも影響があるのです。

これは、世田谷区だけの問題でしょうか?いえ、
地下と地上の間に何らかの裂け目、穴などが開いている可能性があ
ります。
そうなれば、地下工事による気泡や地下水が地上部まで登ってくる
可能性は否定できま
せん。
閑静な住宅街に、突然酸欠ガスや地下水が噴き出すことになりま
す。
こんなことが起こるところで、落ち着いて眠れますか?
しかも、気泡や地下水が出なくなった後に残るのは、通り道の穴で
す。
この穴を通って、今度は浅い地下水が地下トンネルの周辺に集まっ
てくる可能性もあり
ます。
そうなれば、地盤の陥没、沈下のおそれが広がります。

地上に影響を与えないことを理由にした大深度法。
立体都市計画を活用すれば、地下の利用が進むと考える都市計画
法。
地表部に影響を及ぼすことが分かった以上、こうした法律自体が成
立しないことは明ら
かです。

東京外環で作ったチラシを添付します。ぜひ、お読みください。

外環ネット
大塚康高