リニア接続道予定地近くにオオタカ確認 中津川、営巣か
2014/11/23 中日新聞朝刊
岐阜県中津川市に造られるリニア中央新幹線岐阜県駅(仮称)のアクセス道路予定地近くで、希少種の猛禽(もうきん)類オオタカの生息が確認された。オオタカが作ったとみられる巣も見つかり、環境保護団体は県に現地調査を求めている。
中津川市千旦林の農業千村康雄さん(71)が十八日、自宅前の鶏の飼育所にオオタカとみられる鳥が侵入しているのを発見。知人から連絡を受けた「日本野鳥の会岐阜」の大塚之稔(ゆきとし)代表(60)が二十二日、写真を見てオオタカと確認した。巣は飼育所から二百メートル離れた私有地の林の樹上にあり、根元には食べた跡とみられる鳥類の骨片が落ちていた。大塚代表は「オオタカの巣にほぼ間違いない。県は早急に調査し、保全方法を考えてほしい」と話す。
県が整備するアクセス道は岐阜県郡上市-中津川市間で計画される濃飛横断自動車道(全長八十キロ)の一部。中央自動車道にインターチェンジを新設し、木曽川の美恵橋との五・五キロを南北に結ぶ。二〇二七年のリニア開業までの完成に向け、年内の都市計画決定を目指す。着工時期は未定。担当者は「今後、現地調査し、専門家の意見を聞きながら事業を進めたい」と話す。
オオタカは種の保存法で「国内希少野生動植物種」とされ、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定。土地の所有者は希少種の保存に留意しなければならないとしている。〇五年の愛知万博では、会場予定地だった愛知県瀬戸市の「海上(かいしょ)の森」にオオタカの営巣が確認され、会場縮小など計画が見直された。
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