2014年12月22日月曜日

可児市桜ヶ丘公民館のおけるJRの説明の一部反訳を紹介

リニアを考える可児の会ニュースNo.24(2014年12月22日)

 12月21日に可児市桜ヶ丘公民館で行われたJR東海の事業説明会での、リニアを考える可児の会代表者の質問とJRの回答部分を反訳したものです。その他の部分は、順次紹介して行きます。

質問

 私は、リニアを考える可児の会代表の桑山と申します。三つほど質問させて頂きます。可児市では、古い焼き物の里として、久々利大萱の古窯跡群を保全していますが、JRさんは、ここにリニアを地上走行するということで、これらの古窯跡群は、非常にみっともない形で分断されるということを聞いております。それからまた、住民の方々は、直ぐ近くを通るわけですから、生活環境、振動、騒音、電磁波、微気圧波という被害に晒されるということになります。
可児市としても市長、市議会でも地下化を要望してきたわけです。
しかし、JRさんは、火災のため救助口は必要で、名古屋までの間は地上に出るところがないということで、どうしても必要だということだし、また水も自然に出せるというという理由で地下化できないと言っております。では、救助口はどうなるのか、例えばそこで、火災が起きた場合確実に大萱で、停まれるのかという疑問があります。そうしたら、5キロ毎の救助口が必要なら大萱だって地下化して救助口でいいじゃないかと、どうしても私、そこが納得できんわけですわ。この点何度でも言うわけですが、お聞きしたいと思います。
それから、騒音、微気圧波、電磁波等の国際基準以下だということで今説明がありました。
しかし、測定のやり方というのは、JRさんが一方的に頼んで測った測定器と測定者だと思います。やはり権威ある第三者を交えて測定をしていただいた値でないと私たちはなかなか信用出来ません。そういうことができないのかお聞きします。
それから、可児市大森の救助排気立坑についてですが、あそこはまわりに大団地、桂ヶ丘、星見台、それから農家の新田、平林というところが散在しております。そこに立坑が上がるわけですが振動、騒音、微気圧、電磁波、汚れた空気が排出されると思います。はたしてそれをどのようにして防ぐのか、もう少ししっかりお聞きしたいと思います。

JRの回答

 回答いたします。
 一点目は、大萱を何故通るのかというご質問だったと思いますが、先ずリニアのルートをどういうふうに決めたかということですが、リニアには数々の条件がございますが、技術的な制約ということで、地上を時速500キロで走行するということで、やはり、そんなに急には曲がれない、なるべく直線に近い扇形でなければならないという条件がございます。それから地形上の条件ということで、当然日本列島の中にたくさんある活断層をなるべく回避する、もしくはやむおえず通過してしまう場合は、なるべく直角で距離を短く、通過する延長を短くできるように通っていくというようなことでがございます。それから当然ですが、河川であったりとか、国立公園。河川もなるべく短い距離で渡る、それから国立公園といったような自然環境の大事なところに関してはなるべく避けるというようなことを考え、また環境要素ということで、なるべくですね、生活環境保全の関係から、市街化、住宅地化を推進している地区はできるだけ避けるといったような条件がございます。そういったところを踏まえてですね、岐阜の中でもなるべく直線になるようになっているのを、自然公園、すこし掛かってますが、これをなるべく避けてですね、通っていくと、それから市街化された地域といったものを避けて通っていくといったようなルートで設定しております。これは岐阜だけでなく、他県も同様にルートを勘案して設定させて頂いているということで、我々として考える唯一のルートであるというふうに考えとります。それから、それに対してですね、これは桜ヶ丘ではないですが、久々利になりますが、ここがリニアが通るルートということになります。ちょうどここが大萱地区になりますが、ここはちょっと窪んどります、なので、ここで顔を出させて頂いて、こちらの東側のところから出てくるトンネルの中を流れる湧水だとかというのを、ここで処理させていただくということでございます。
それから先ほど質問者さまの意見もありましたが、これから先は名古屋までずっと地下になります。地下ということはトンネルになります、で、万が一火災が起きた場合、列車を駅もしくは地上部に出さなければならないという規定というか国の規定がございます。そういった意味で、なるべく早く地上の方に出したいというところで、ここで出さなければ、さらに東側で顔を出すところといいますと、恵那市の方まで行ってしまいます。延長が伸びてしまうので、我々としては可及的速やかに地上に出させていただくというところで、こういった場所を設定させていただいております。といったいろいろな観点から大萱を地上化させていただきたいというふうにしております。それから、さきほどの、火災にはどうやって対応するんだという、大丈夫なのかというご意見がありました。
基本的にリニア自体がですね、車両とか、当然トンネルの中もですね不燃性の物であったりとか難燃性、燃えにくい物を使用しておりますので、基本的にはそういった火災はないというふうに考えておりますが、万が一車両に火災が起きてしまった場合というのは、駅もしくはトンネルの外に出すというようなことを義務づけられておりますが、それに対応したトンネルの外まで走行して、そして次に、避難誘導施設によって避難していただくというようなことを考えております。1問目は以上になります。
二つ目になります。
JRが一方的に測定した値ではないのかというご意見でしたけども昨年の12月にですね、説明のスライドの中にもございましたが、一応公開測定という形でですね、専門家の方たち、それから、沿線の自治体の方たちにも見て頂きながら測定をしたものがございます。そこで我々が測定した結果がですね、JRが勝手に測定して、勝手に言っている数値ではないよということを確認していただいております。まあ、その数値がですね、スライドの、先ほどの数値にもありましたが、土被り37メートル地点でですね、0・0001ミリテスラ、まあ非常に小さい値でしたというふうに測定して確認をしていただいております。この数値自体にちょっとよく分からないと思いますが、先ほど言った、ガイドラインの基準値以下の、非常に小さいんですけども、実際そういった地上面での地磁気、一般的にそこら辺にある地磁気というのは、どれくらいかというと、ここにちょっと書いてありますが、0・04ミリテスラというところで、それよりも全然小さい値です。あの、リニアのよって影響を受ける磁界というのは、そこら辺にある磁界に比べると、土被り37メートルのところでの測定値と比べると、そこら辺の磁界に比べると非常に小さい値です。ですので、桜ヶ丘、さらに深いところを通りますので、よりもっと小さい値になりますので、そういったところは我々としても確認をさせて頂いておりますので、ご安心いただければというふうに思います。以上です。
所長 
 幾つか補足させていただきます。まず、先ほどの、地上に出す必要性 というのは、説明したとおりなんですけれども、基本的には、なるべく「明かり」と言っておりますけれどもトンネルがないところに誘導して避難していただくというのが基本に考えておりますが、そうは言っても9割りがたトンネルでございますので、トンネルになる場合もあります、そういった場合は先ほどご質問にもありましたけども約5キロに一カ所設けてあります避難口から避難していただくというふうに考えております。
それから磁界に関しては、信用ならないというお話でしたが、公開測定という形で、25年の12月に、これは当社の山梨にあります実験線の様子で、左上のものが、すぐ左のところをリニアが通ります。したがって何もない真横のところを通っているもの、右下のものは、線が引いてありますが、この下にリニアが走っていると、そこを測定していると、公開測定ということですが、各沿線の自治体の職員の方それから大学の先生にも立ち会っていただいて測定しをしております。で、その結果は、わたしどもの評価書でお示ししている数値と変わらない数値が出たということで、測定のやり方については、まったく問題がなかったということで、この場でご確認を頂いておりますので、測定の値については、信頼性が高いんではないかというふうに考えております。それから、大森の非常口のところの環境ということで、騒音と振動とか微気圧がどのくらい掛かるかという話なんですけど、まず騒音とか振動については、こちらのスライドのとおりでございまして、まず、騒音は32デシベル、それから振動は約30デシベル以下ということになります。それがどのくらいかというのは、このお手持ちの「あらまし」の10ページの真ん中ぐらいにちょうど騒音と振動の目安というのがあります。
今回30デシベル代以下になりますから、騒音と振動について人体にはほとんど、人間としては、ほとんど感じない程度ということは言えます。それから微気圧波ですけど、これもどのくらいかいうことですが、こちらもスライドのほうでの右下のほうに予測しているんですが、約20メートル離れで、18パスカル、50メートル離れで、9パスカルということで、非常に小さいということなんですが、パスカルと言ってもなかなか分かりにくいといったところなんで、そこについてはもう少し分かりやすくしたいと思います。
微気圧波というのは、どういうものかということですが、トンネルを高速で列車が突入したときに圧縮波が生じます。それが、トンネル内を音速で伝ぱんします。音速で伝ぱんしたものが反対側の出口の方で、パルス状の圧力波となって放射されると、で、それで値が大きいとドンという音が聞こえるということでございます。山梨実験線では、これを改良してですね、ドンという音が出ないような形に改良してあります。旧国鉄の時代からですね、まあ、このパルス状の衝撃的なものになりますが、パスカルで対策したほうが実態に合っているということで、これまでそのような形で対応してきたのですが、そこについては、みなさんデシベルのほうが比較的分かりやすいというところでございますので、ちょっとデシベルで換算したときにどうなるかということも説明させていただきます。そもそも音というものは、例えば、こうやって叩いたときに、圧縮したり膨張したりということで音が伝ぱんしていくときは、それが圧縮 膨張を繰り返して波として伝わっていく、それが音の基本的な原理です。人間はそれをどう感じるかという、耳に入ってきて、あとは脳のほうで、それをどれぐらいかと感じるわけですけれどもそのときに脳はそれをフィルターにかけて感知するということになります。そうしますと、実際の物理的な音と、人間の感じる音には、差があります。横軸が周波数、縦軸が補正値という形になっております。例えば1000ヘルツぐらいの音になりますと、これは補正値が0ということで、実際は、その物理的な現象の音と人間の感じる音はほとんど差がないというということになるんですですけど、周波数が小さくなる、つまり低い音になってきますと人間は感じにくくなるということでございます。
例えば、10ヘルツぐらいのところになりますと、補正値はマイナス70デシベルということになります。それだけ感じにくくなるということです。たとえば大きい音の代表としてジェット機騒音がありますけど、50メートル離れのところで、約120デシベルくらいです。これはちょうどジェット機の騒音というのは、1000ヘルツ前後の部分が周波数としても卓越していると、先先ほど言いましたように1000ヘルツぐらいというのは、人間にとって非常に耳障りな音に聞こえてきますので、それは補正なしということになりますから、そのまま120デシベルに聞こえてくるということでございます。
リニアの微気圧波はどうかというと、先ほど18パスカルとか9パスカルという話しをしましたが、例えば20パスカルとして見た時に単純にそのパスカルをデシベルに変換すると120という値が出てくるんですが実際には、微気圧波というのは、10ヘルツ以下の部分が卓越しているということでございますんで、そうしますと、リニアの微気圧波というのは、120デシベルから70デシベル以下50デシベル程度ということでございます。実際山梨の実験線で普通の騒音計を用いて、トンネルの出入り口付近 20メートルあたりのところで、測っておりますが大体50デシベル程度ということで、そんなに大きな音は出ていないということでございます。今後も当社としては、環境の保全に務めてまいります。出入り口あたりの環境汚染対策については、さらなる効果が出せるように環境汚染が小さくなるように努めてまいりますので、よろしくお願い致します。
JRの説明文の朗読が終って、質問が始った最初の質問と(可児の会の代表者)JRの回答部分のみを反訳したものです。

このJR側の説明について、異論がある方は、是非ご意見をよせてください。

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