リニア計画中止求め来春提訴 沿線12団体
2015/10/31 2:01
JR東海が名古屋―品川間で2027年開業を目指すリニア中央新幹線の計画見直しを求める市民グループ「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」は30日、リニア工事の認可取り消しを求める行政訴訟を来春にも東京地裁に提訴すると発表した。
グループは、リニアを考える愛知県連絡会や岐阜県の東濃リニアを考える会、長野県の飯田リニアを考える会など沿線12団体でつくる。
JR東海がまとめた環境影響評価(アセスメント)はトンネル掘削土の具体的な処理方法を示さないなど不十分な内容と指摘。国土交通相が着工を認可したことは手続きに違法性があるとしている。原告数は千人規模を目標にしている。
共同代表の一人、川村晃生慶応大文学部名誉教授(68)らが都内で記者会見し「JR東海に疑問をぶつけても解決せず、工事が進む恐れがある」と意図を説明。関島保雄弁護士(68)は「リニアが本当に国民のためになるのか。計画の抱える問題を提起したい」と強調し、JR東海を相手に株主代表訴訟も検討していると明かした。
国交省の担当者は「適正な手続きだった。訴訟の話は内容が分からずコメントできない」としている。
(中日新聞)