リニア工事、瑞浪で起工
2016/12/13 中日新聞夕刊
二〇二七年の開業を目指し、東京・品川-名古屋間の約二百八十五キロを結ぶリニア中央新幹線計画で、岐阜県内初の工区となる「日吉トンネル」南垣外(みなみがいと)工区の起工式が十三日、同県瑞浪市日吉町で開かれた。JR東海の山田佳臣会長や柘植康英社長、古田肇知事らが出席し、工事の安全を祈った。
起工式で、柘植社長は「このプロジェクトは長きにわたる工事。慎重に一つずつ進めてきた。安全を第一に考え、地元の生活と環境にも十分配慮して、工事を進めていきたい」と述べた。
工事では、約七・四キロの地下トンネルを掘削し、トンネルと地上とを約四百メートルの斜坑でつないで非常口を設ける。掘削による約百三十万立方メートルの土砂のほとんども日吉町南垣外内に埋め立てる。計画によると、十トントラックなどの工事車両の通行は一日平均で最大百六十台に上る。
日吉町周辺には、ウラン鉱床が点在する。JR東海は「ウラン濃度の高い土を掘削する可能性は低い」としており、工区内でウラン濃度や放射線量などを定期的に測定しながら工事を進める。管理値を超えるウラン濃度の土が発生した場合は、遮水シートや覆土などを施して工区内に仮置きするが、最終処分地は未定だ。
同県内では、中津川市に設けられる駅と中部総合車両基地、変電施設二カ所、山岳部の非常口七カ所を設ける。
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