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”密室”での僅差の賛成 リニア工事着工、大鹿村議会同意(2016年10月22日中日新聞)
“密室”で僅差の賛成 リニア工事着工、大鹿村議会同意
「密室」での結論は賛成四、反対三の僅差だった-。工事車両による生活環境の悪化を懸
念する声は根強く、住民の賛否が割れるリニア中央新幹線の南アルプストンネル工事。二十
一日、着工同意の是非を非公開で審議した大鹿村議会の判断は、身内の村議からも「村民の
反発が出る」と疑問の声が上がった。
村議八人が集まった村役場の一室では、近くに異例の規制線が張られ、一時間半の議論が 続けられた。複数の村議によると、途中まで賛否を保留する村議もおり、最後まで同意に至 るかは分からない状況だったという。
終了後に会見した柳島貞康村長と熊谷英俊議長は「(過去に)リニアを巡る発言から傍聴 人に激しく詰め寄られた議員がいた」として「自由に議論するため非公開とした」と説明し た。村役場に駆けつけた住民団体からは「密室での決定は住民軽視だ」と批判の声が上がっ た。非公開を巡っては村議の意見も割れた。
同意に反対した東村邦子村議(67)は「議論して悩んだ結論だという面が見えなくなっ てしまった」と非公開に疑問を呈した。同じく反対した河本明代村議(59)は「確認書の 公表からわずか一日余り。議会として村民への説明責任を果たしたとは言えない」と述べた。
一方、賛成した斎藤子村議(58)は非公開はやむを得ないとの立場。「村議も賛成、 反対の支持者がいて板挟みで心苦しさがある。熟慮の上での非公開だったのでは」と理解を 求めた。
◆知事、歓迎と注文
阿部守一知事は「着工が広く県の地域振興につながる第一歩となると期待している」と歓 迎する一方、JR東海に対し「大鹿村など関係する市町村の切実な要望に丁寧かつ誠実な対 応を求める」と注文した。
(五十幡将之、沢田佳孝)
2016年10月23日日曜日
リニアに同意 民意をくみとったか 信濃毎日(2016年10月22日)社説
リニアに同意 民意をくみとったのか
JR東海のリニア中央新幹線計画の南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)について、下伊那郡大鹿村と村議会が工事開始に同意することを決めた。
これを受け、JRは11月1日に起工式を行うと発表している。10年余にわたって村民生活に影響を与える工事である。着工の前提となる確認書をJRと締結する前に、村と議会は内容を村民に十分に周知し、民意をくみとったのか。手続きへの疑問は残ったままだ。
JRは本格着工する前提として「住民理解」が必要としつつ、理解を得たかどうかはJRが判断する考えを示してきた。村民には説明会の開催を理由に、JRが「理解を得た」と判断し着工するのではないかという不信感があった。
そのため、村議会は3日、村議会と村長が同意を表明した後の工事開始をJRに求める意見書を提出している。工事内容に納得できるのか判断するのは村民である。意見書は当然の対応といえる。
ただし、村と村議会には村民がJRの対応に納得したのか、見極める責任があったはずだ。
JRの説明会では、出席者から工事に対する不安や疑問が出た。確認書はそれらに対するJRの回答でもある。それなのに村が確認書を公開したのは締結した後だ。これでは村民に異論があっても反映できない。さらに締結から同意表明まで、わずか2日である。
議長はJRに意見書を出した後、「各議員で住民の意見をくみ取った上で、工事開始に同意できるか全村議で協議する」と話していた。この約束は守られたと言えないだろう。村政に対する不信も生みかねない。
県内のリニア工事は、南アルプストンネルのほか、伊那山地トンネルや中央アルプストンネルといった長大トンネルが控えている。関係市町村が今後、同様の対応を続けると、住民と自治体、JRの信頼関係は築けない。
JRもこれまでの対応を改める必要がある。大鹿村で最後に開いた説明会でも「住民理解」の考え方を巡り、村民から何度も疑問の声が出た。JRは「(手続き論で言えば)法律上はもう工事を進めていい状態になっている」と述べた。住民の不安と真摯(しんし)に向き合う姿勢があるのかが問われる。
県内の関係自治体の首長には、JRの対応について「むしろ住民理解を遠ざける要因になっている」という見方がある。住民が理解し納得しなければ、予定通りに着工できたとしても工事を円滑に進めることは難しくなる。
(10月22日)
これを受け、JRは11月1日に起工式を行うと発表している。10年余にわたって村民生活に影響を与える工事である。着工の前提となる確認書をJRと締結する前に、村と議会は内容を村民に十分に周知し、民意をくみとったのか。手続きへの疑問は残ったままだ。
JRは本格着工する前提として「住民理解」が必要としつつ、理解を得たかどうかはJRが判断する考えを示してきた。村民には説明会の開催を理由に、JRが「理解を得た」と判断し着工するのではないかという不信感があった。
そのため、村議会は3日、村議会と村長が同意を表明した後の工事開始をJRに求める意見書を提出している。工事内容に納得できるのか判断するのは村民である。意見書は当然の対応といえる。
ただし、村と村議会には村民がJRの対応に納得したのか、見極める責任があったはずだ。
JRの説明会では、出席者から工事に対する不安や疑問が出た。確認書はそれらに対するJRの回答でもある。それなのに村が確認書を公開したのは締結した後だ。これでは村民に異論があっても反映できない。さらに締結から同意表明まで、わずか2日である。
議長はJRに意見書を出した後、「各議員で住民の意見をくみ取った上で、工事開始に同意できるか全村議で協議する」と話していた。この約束は守られたと言えないだろう。村政に対する不信も生みかねない。
県内のリニア工事は、南アルプストンネルのほか、伊那山地トンネルや中央アルプストンネルといった長大トンネルが控えている。関係市町村が今後、同様の対応を続けると、住民と自治体、JRの信頼関係は築けない。
JRもこれまでの対応を改める必要がある。大鹿村で最後に開いた説明会でも「住民理解」の考え方を巡り、村民から何度も疑問の声が出た。JRは「(手続き論で言えば)法律上はもう工事を進めていい状態になっている」と述べた。住民の不安と真摯(しんし)に向き合う姿勢があるのかが問われる。
県内の関係自治体の首長には、JRの対応について「むしろ住民理解を遠ざける要因になっている」という見方がある。住民が理解し納得しなければ、予定通りに着工できたとしても工事を円滑に進めることは難しくなる。
(10月22日)
2016年10月22日土曜日
2016年10月21日金曜日
同意の判断どう説明 大鹿村がリニア工事確認書締結(2016年10月20日中日新聞)
同意の判断どう説明 大鹿村がリニア工事確認書締結
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大鹿村が十九日にリニア中央新幹線南アルプストンネル着工の前提としていた確認書を締結したことで、JR東海の工事が現実に進む。確認書の「承認」を非公開で決めた村議会を問題視する声もあり、村や村議会が、着工同意の判断をどう説明するか注目される。
締結を受け、村は確認書を公表した。村議会が修正を求めていた「(村民などからの)苦情を解決するため、追加の環境保全措置をとる」との文面も追加された。
熊谷英俊村議長は「村への影響などは対応するとJRに受け入れてもらった」と話した。一方、リニア工事に反対する住民団体「大鹿リニアを止める実行委員会」の前島久美さん(34)は「努力義務にとどまり、生活を守る範囲にはなっていない」と述べた。
(沢田佳孝、服部桃)
2016年10月20日木曜日
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