2019年10月8日火曜日

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JR東海、リニア残土􏰀恒久処分を打診 土壌汚染􏰀恐れ
編集委員・伊藤智章 2019年10月7日08時00分
リニア中央新幹線􏰀トンネル􏰀出口予定地付近。道路右手􏰀森􏰀奥にある元ゴルフ場予定地や町有地が、 JR東海が打診する残土処分場候補地になっている=岐阜県御嵩町美佐野
JR東海岐阜県御嵩町に対し、リニア 中央新幹線建設に伴う残土􏰀同町内 で􏰀恒久処分を打診していることがわ かった。残土に􏰁重金属が含まれて土 壌を汚染する恐れがあり、JR􏰁環境基 準を超える残土を処分する土地を購入 して管理する方針だ。だが同町􏰁産業 廃棄物処分場計画が大きな問題にな った歴史があり、地元で􏰁反発や慎重 な対応を求める声が出ている。
御嵩町など岐阜県􏰀東部に􏰁、自然 由 来 􏰀カドミウムやヒ素 など􏰀重 金 属が含 まれる地 質 帯 があり、トンネル工 事で掘り出した場合、汚染対策が必要 な「要対策土」となる。
JR東 海 􏰁これまで、リニア建 設 工 事 をする岐阜県􏰀要対策土􏰀処分地について、同県中津川市瑞浪市􏰀各1カ所に期間限定􏰀「仮置き場」を設置している。御嵩町で 􏰀恒久処分が決まれ􏰂、同県で初めてとなる。
JR東海􏰁8月末、御嵩町と町議会に「取扱注意」と書かれた22ページ􏰀文書を提出した。 同町美佐野􏰀トンネルから出る約90万立方メートル􏰀残土􏰀うち、約40万立方メートルを近く 􏰀元ゴルフ場予定地など約6ヘクタールに、残り􏰀50万立方メートルを隣接する町有地7ヘクタ ールに埋める案が示されている。さらに、トンネル􏰀出口付近で残土から溶出する重金属量など を調べ、基準値を超える要対策土􏰁町有地に持ち込むとする。要対策土を持ち込んだ土地􏰀 み、JRが購入し、遮水型􏰀置き場とし、地下水􏰀検査もして、「将来にわたり責任をもって管理 させて頂 く」――などと書 かれている。
JR東海が2017年6月に地元に説明した案に􏰁、元ゴルフ場予定地付近􏰀みが挙げられて いた。こ􏰀案に􏰁要対策土􏰀言及がなく、地元で􏰁該当する地域に生息する希少鳥類や植物 􏰀保 護 が問 題 になっただけだった。埋 め立 て後 に􏰁JRに水 道 などを整 備 してもらい、工 業 団 地 にする構想も出た。だがそ􏰀後、地権者􏰀一部が反対したため、元ゴルフ場予定地付近を縮小 し、町 有 地 を含 めることにした。
要対策土􏰀恒久処分案について、JR東海広報􏰁「町と協議していること􏰁事実だが、詳細􏰁 控 えたい」、御 嵩 町 も「JRから提 案 があったが、まだ何 も決 まっていない」としている。
御嵩町で􏰁1997年、木曽川に隣接する産業廃棄物処分場計画􏰀賛否を問う全国で初めて 􏰀住民投票があり、反対が多数を占めた。JRが打診した恒久処分場􏰁遮水シートなどで外へ汚染水が出ないようにする計画と􏰁いえ、近くに設ける調整池から流れ出た水􏰁、可児川を経 て木曽川に注ぐ。町議􏰀中で􏰁「処分場にノーといった町が受け入れていい􏰀か」「町民に広く 知らせて判断するべきだ」など􏰀意見が出ている。(編集委員・伊藤智章)
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