もとむら伸子日本共産党衆議院議員の「のびのびレポート」より
9月8日、リニアルートの近くにある岐阜県東濃地域のウラン鉱床問題で、①文部科学省と日本原子力研究開発機構、②国土交通省から聞き取りを行いました。
JR東海は、リニアルートはウラン鉱床を回避しているといっていますが、同時に、念のため掘削時に線量計などにより状況把握する(ただし、約3㎞のみのようです)と言っています。
そのことにかかわって、ウラン鉱床を回避しているというJR東海の根拠となっている調査について聞きました。
①文部科学省と日本原子力研究開発機構からの聞き取り
岐阜県の東濃地域におけるウラン鉱床の調査は、日本原子力研究開発機構の前身である原子燃料公社(動力炉・核燃料開発事業団)が、国内のウラン資源を探査する目的で調査しました。
1962年にカーボーン調査班が第三紀堆積岩中でウラン鉱徴を発見し、1963年より原燃公社の調査がはじまりました。1965年に東濃探鉱事務所を開設して重点的な探鉱が進められ、月吉、美佐野、謡坂等の鉱床を発見したそうです。
調査の結果、東濃地区は、国内最大のウラン鉱床地域となりました。
1511孔(3~5cm)の地下100メートル前後のボーリングを行い、埋蔵量を想定したとのこと。
国内のウラン鉱床の調査は、昭和30年代から昭和63年で終わっているそうです(1987年)。
【わかったこと】
◆ウラン鉱床とは、採掘可能な量が集まっている場所のことを言い、「ウラン鉱床がある」ということと「ウランがある」ということは別問題であること。
◆1511孔のボーリング調査したというが、リニアルートにおいては、ほとんどしていない地点であること(ウランがないと言い切る証拠はどこに?)。
◆もし、リニアによって、放射線量が高い物資が出てきた場合の埋蔵、運搬など処理方法は何法の適用になるか不明であること(原燃・動燃は、鉱山保安規則に基づいて、1グラム74ベクレル以上のものは埋蔵、運搬、その他の取り扱いについて取り決めがあったが、鉱山保安規則は鉱業権者にのみ適用される)。土壌汚染防止法も放射性物資については対象外になっている)。
②国土交通省からの聞き取り
国交省としては、ウラン鉱床とは、採掘可能な量が集まっている場所のことを言い、「ウラン鉱床がある」ということと「ウランがある」ということは別問題である、という認識ではありませんでした。
また、万が一放射線量が高い物質が出てきた場合に、◆どの法律に基づいて処理するのか、◆(掘削土を覆って、敷地境界で線量を下げること、遮水シートで拡散を防ぐなどいったので)、非常口付近で管理するのか、残土の持っていく先で管理するのか、については後日回答となりました。
具体的な方法については地質や放射性物質に詳しい専門家と相談しながら決め、工事説明会では説明できると思うとのことでした。
ウラン鉱床などがある地域のトンネル残土は、瑞浪市の非常口か御嶽町の地上部になるところから出すのかはわからない、とのことでした。
JR東海は、リニアルートはウラン鉱床を回避しているといっていますが、同時に、念のため掘削時に線量計などにより状況把握する(ただし、約3㎞のみのようです)と言っています。
そのことにかかわって、ウラン鉱床を回避しているというJR東海の根拠となっている調査について聞きました。
①文部科学省と日本原子力研究開発機構からの聞き取り
岐阜県の東濃地域におけるウラン鉱床の調査は、日本原子力研究開発機構の前身である原子燃料公社(動力炉・核燃料開発事業団)が、国内のウラン資源を探査する目的で調査しました。
1962年にカーボーン調査班が第三紀堆積岩中でウラン鉱徴を発見し、1963年より原燃公社の調査がはじまりました。1965年に東濃探鉱事務所を開設して重点的な探鉱が進められ、月吉、美佐野、謡坂等の鉱床を発見したそうです。
調査の結果、東濃地区は、国内最大のウラン鉱床地域となりました。
1511孔(3~5cm)の地下100メートル前後のボーリングを行い、埋蔵量を想定したとのこと。
国内のウラン鉱床の調査は、昭和30年代から昭和63年で終わっているそうです(1987年)。
【わかったこと】
◆ウラン鉱床とは、採掘可能な量が集まっている場所のことを言い、「ウラン鉱床がある」ということと「ウランがある」ということは別問題であること。
◆1511孔のボーリング調査したというが、リニアルートにおいては、ほとんどしていない地点であること(ウランがないと言い切る証拠はどこに?)。
◆もし、リニアによって、放射線量が高い物資が出てきた場合の埋蔵、運搬など処理方法は何法の適用になるか不明であること(原燃・動燃は、鉱山保安規則に基づいて、1グラム74ベクレル以上のものは埋蔵、運搬、その他の取り扱いについて取り決めがあったが、鉱山保安規則は鉱業権者にのみ適用される)。土壌汚染防止法も放射性物資については対象外になっている)。
②国土交通省からの聞き取り
国交省としては、ウラン鉱床とは、採掘可能な量が集まっている場所のことを言い、「ウラン鉱床がある」ということと「ウランがある」ということは別問題である、という認識ではありませんでした。
また、万が一放射線量が高い物質が出てきた場合に、◆どの法律に基づいて処理するのか、◆(掘削土を覆って、敷地境界で線量を下げること、遮水シートで拡散を防ぐなどいったので)、非常口付近で管理するのか、残土の持っていく先で管理するのか、については後日回答となりました。
具体的な方法については地質や放射性物質に詳しい専門家と相談しながら決め、工事説明会では説明できると思うとのことでした。
ウラン鉱床などがある地域のトンネル残土は、瑞浪市の非常口か御嶽町の地上部になるところから出すのかはわからない、とのことでした。
9月8日、リニア問題で国土交通省から聞き取りを行いました。
岐阜県東濃のウラン鉱床問題については、別の投稿で書きましたので、それ以外のことをご報告したいと思います。
いずれにしても住民の皆さんを無視したずさんな事業であることが、あらゆるところで浮き彫りになっています。
【8月27日にJR東海が、大成建設、佐藤工業、錢高組の3社JVと契約した南アルプス(山梨工区)工事について】
◆契約額については、公表しない。企業秘密。漏らしてしまうと今後の工事に差し障る、とのこと。(公共事業は全部公表しているが、何か問題があるのか、との問いに)だいたい単価など計算できてしまうので、同じような金額になる、というようなことを回答していた(株主にも公表されないのではないか、とも言っていた)。
◆談合などは、どのように防ぐのか、については、入札を公募でやっている、という回答しかなかった。
◆契約は、先進坑や非常口などの建設を含む。
◆最大土被り1000m以上の区間を含む。
◆南アルプス工事は、山梨県、静岡県、長野県と県ごとに発注・契約する予定。現在、長野工区について、入札の応募が始まっている。長野工区は、2016年1月中旬までが見積書の提出の締切になっている。
【リニア関係で現在、入札手続き中の工事について】
◆南アルプス長野工区(上述)・・・2016年1月中旬が見積書の提出期限
◆北品川の非常口、変電施設・・・2016年2月上旬が見積書の提出期限
◆名古屋市の名城非常口・・・2016年1月中・下旬が見積書の提出期限
※品川駅の入札不調の後、どうなったかについては、国交省にもまったく教えてもらえないとのこと。
※名古屋駅についても国交省にまったく教えてもらえないとのこと。
※JR東海が鉄道運輸機構へ委託した区間の◆東京都町田市~相模原市の延長約12キロ(駅部を除く)、◆長野県~岐阜県の延長約29キロ(中央アルプストンネルを含む)、◆山梨県(甲府盆地)内の延長約17キロ(駅部を除く)の橋梁を中心とした明かり区間については、契約額なども公表されることになると思う、とのこと。
【可児市久々利の大萱古窯跡群がある大萱地区の地下化要望について】
◆大萱地区の皆さんは、絶対に地上化はだめだと言っている。地下化を求めている。(8月3日)岐阜県からの聞き取りの際に、可児市からの地下化の要望を岐阜県知事の意見でなぜ落としたのかと聞くと、「落としていない。協議中」という認識だと岐阜県(リニア推進室)が答えたが、国交省としてはどう考えているのか。
(国交省回答)→地上化で認可している。JR東海が丁寧な説明をする。
ルートの変更は絶対にないのか。
(国交省回答)→認可したものも変更ということはある。
【大深度地下法対象外の岐阜県、長野県、山梨県内の地下30m以深ルートの地権者への同意の取り方について】
◆JR東海が土地の買収について岐阜県、中津川市に委託しているが、地下30m以深ルートの地権者への同意などの業務は委託内容に入っていないようだった。地下30m以深ルートの地権者への同意の取り方などはどうなっているのか。
(国交省回答)→権利設定しない。
どういう法律でそうしたことができるのか。
(国交省回答)→後日回答。用地説明会で地権者の皆さんには説明する。
地下30m以深の地権者全員の同意を取り付けるのか。
(国交省回答)→後日回答。
リニアルートの地権者5000人というが、大深度地下法対象外地域の地下30m以深ルートの地権者や大深度地下ルートの地権者はそのなかに入っているのか。
(国交省回答)→後日回答。
【川崎市麻生区片平非常口からの土砂搬出ルートのぜんそく公害の問題について】
◆国交省の回答で、川崎市麻生区片平の非常口からの土砂搬出ルートでぜんそく患者の方々が多いことについて、幹線道路=県道などの部分は、環境アセスの対象外で影響は事前に加味されていないことが明らかになった。
【市民の皆さん5048人分の建設認可の取り消しを求める異議申立書の扱いについて】
◆業務をやりながら、ひとりひとり審査をしているので、まだかかる。いつまでに結論をださなければならないという決まりはないので・・・。
【大深度地下法の使用の認可の申請の進捗について】
◆今、井戸の調査などはじまったばかりなので、まだかかる。
【その他】
◆大深度地下の直上は、中心線測量は行わない。ただし、ホームページなどで詳細な地図を公表している。
岐阜県東濃のウラン鉱床問題については、別の投稿で書きましたので、それ以外のことをご報告したいと思います。
いずれにしても住民の皆さんを無視したずさんな事業であることが、あらゆるところで浮き彫りになっています。
【8月27日にJR東海が、大成建設、佐藤工業、錢高組の3社JVと契約した南アルプス(山梨工区)工事について】
◆契約額については、公表しない。企業秘密。漏らしてしまうと今後の工事に差し障る、とのこと。(公共事業は全部公表しているが、何か問題があるのか、との問いに)だいたい単価など計算できてしまうので、同じような金額になる、というようなことを回答していた(株主にも公表されないのではないか、とも言っていた)。
◆談合などは、どのように防ぐのか、については、入札を公募でやっている、という回答しかなかった。
◆契約は、先進坑や非常口などの建設を含む。
◆最大土被り1000m以上の区間を含む。
◆南アルプス工事は、山梨県、静岡県、長野県と県ごとに発注・契約する予定。現在、長野工区について、入札の応募が始まっている。長野工区は、2016年1月中旬までが見積書の提出の締切になっている。
【リニア関係で現在、入札手続き中の工事について】
◆南アルプス長野工区(上述)・・・2016年1月中旬が見積書の提出期限
◆北品川の非常口、変電施設・・・2016年2月上旬が見積書の提出期限
◆名古屋市の名城非常口・・・2016年1月中・下旬が見積書の提出期限
※品川駅の入札不調の後、どうなったかについては、国交省にもまったく教えてもらえないとのこと。
※名古屋駅についても国交省にまったく教えてもらえないとのこと。
※JR東海が鉄道運輸機構へ委託した区間の◆東京都町田市~相模原市の延長約12キロ(駅部を除く)、◆長野県~岐阜県の延長約29キロ(中央アルプストンネルを含む)、◆山梨県(甲府盆地)内の延長約17キロ(駅部を除く)の橋梁を中心とした明かり区間については、契約額なども公表されることになると思う、とのこと。
【可児市久々利の大萱古窯跡群がある大萱地区の地下化要望について】
◆大萱地区の皆さんは、絶対に地上化はだめだと言っている。地下化を求めている。(8月3日)岐阜県からの聞き取りの際に、可児市からの地下化の要望を岐阜県知事の意見でなぜ落としたのかと聞くと、「落としていない。協議中」という認識だと岐阜県(リニア推進室)が答えたが、国交省としてはどう考えているのか。
(国交省回答)→地上化で認可している。JR東海が丁寧な説明をする。
ルートの変更は絶対にないのか。
(国交省回答)→認可したものも変更ということはある。
【大深度地下法対象外の岐阜県、長野県、山梨県内の地下30m以深ルートの地権者への同意の取り方について】
◆JR東海が土地の買収について岐阜県、中津川市に委託しているが、地下30m以深ルートの地権者への同意などの業務は委託内容に入っていないようだった。地下30m以深ルートの地権者への同意の取り方などはどうなっているのか。
(国交省回答)→権利設定しない。
どういう法律でそうしたことができるのか。
(国交省回答)→後日回答。用地説明会で地権者の皆さんには説明する。
地下30m以深の地権者全員の同意を取り付けるのか。
(国交省回答)→後日回答。
リニアルートの地権者5000人というが、大深度地下法対象外地域の地下30m以深ルートの地権者や大深度地下ルートの地権者はそのなかに入っているのか。
(国交省回答)→後日回答。
【川崎市麻生区片平非常口からの土砂搬出ルートのぜんそく公害の問題について】
◆国交省の回答で、川崎市麻生区片平の非常口からの土砂搬出ルートでぜんそく患者の方々が多いことについて、幹線道路=県道などの部分は、環境アセスの対象外で影響は事前に加味されていないことが明らかになった。
【市民の皆さん5048人分の建設認可の取り消しを求める異議申立書の扱いについて】
◆業務をやりながら、ひとりひとり審査をしているので、まだかかる。いつまでに結論をださなければならないという決まりはないので・・・。
【大深度地下法の使用の認可の申請の進捗について】
◆今、井戸の調査などはじまったばかりなので、まだかかる。
【その他】
◆大深度地下の直上は、中心線測量は行わない。ただし、ホームページなどで詳細な地図を公表している。
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