2017年9月28日木曜日

東濃地方の問題点(リニアに関連して)

岐阜県東濃地方の問題点(リニアに関連して)

① ゴルフ場銀座の可児市、土岐市、瑞浪市には埋め立て地が多くあり、埋め立て地の下流は、 
  土岐川(庄内川)、木曽川を経て大都市名古屋である。埋め立て地はそのほとんどが産廃の
  捨て場であり、そこからの雨水による滲出被害、ゴルフ場の芝生養生に使用する農薬による
  薬害被害
  産業廃棄物処分場を産廃会社が御嵩町内に計画したが、当時の柳川町長の反対で出来なかっ
  たが、それを逆恨みした側が暴漢を使用して町長の自宅前で襲撃し重傷を負わせた事件が発
  生した。反対理由は産廃場から流出する有毒物質が木曽川から大都市名古屋の水道水や愛知
  用水に混入するのを防止するためである。 
② 東海環状線のトンネル残土を可児市内のゴルフ場に投棄したために黄鉄鉱を含む重金属が雨
  水により浸出し、新滝が洞ため池の魚類が死滅した水質異常事件(事件発生後、国と市は7
  億円かけた中和プラントを年間4000万円の費用がかかるとして2年で休止し、地元住民
  の意向を無視して新滝が洞ため池を迂回して久々利川黄瀬戸橋に排出する工事を強行した)。
  東海環状線の可児市内のトンネル掘削残土を国が投棄する場所として可児市内のゴルフ場に
  決め、可児市も了承して投棄したが、残土中に含まれる黄鉄鉱(美濃帯)が雨水により滲出
  し、下流の農業用ため池(新滝が洞ため池)に流入して魚類およそ千匹が死滅した水質異常
  事件が発覚し、岐阜県と可児市は税金をおよそ7億円も投入して、中和プラントを調整池横
  に作ったが、プラントの維持費が年間4000万円も掛かるとして、2年も経ずに、運転を
  止め、魚類が死滅した新滝が洞ため池をチュウブで迂回して、下流の黄瀬戸橋付近に排出す
  る工事を地元(久々利大萱地区住民や研究者の反対を押し切って強行した)。現在も垂れ流
  し状態である。久々利川は可児川、木曽川を通して名古屋の水道取水口(犬山)に至る。
③ 久々利大萱地区の古窯群跡の破壊、地域の墓地の廃棄、地上橋による景観の破壊
  久々利大萱地区は、日本の古窯群の集中しているところで、荒川豊蔵の窯跡や旧窯場も存在
  し、政室静謐な環境を求めて多くの陶芸作家が居住する陶芸の古里と言われる桃源郷のよう
  な場所であり。この場所を特に選んでトンネルばかりで作られるリニアをこの場所だけ地上
  橋として作ると計画した。これには地元可児市長、可児市議会も驚いて、トンネル化をJRに
  要望したが却下された。岐阜県がリニア推進の旗振りをやっていて、岐阜県の意向に反する
  ことが出来ないと、市長は記者会見で、今後は沈黙すると発言した。しかし、市長の意見書
  や可児市議会の決議は取り消されていない。地方自治が無視されたのである。
④ 可児市桜ヶ丘欅が丘地区の稀少植物群生地(ミカワバイケイソウ、シデコブシ)がリニアトン
  ネルにより絶滅する恐れ
  トンネルルート上の可児市大森地区(欅が丘地区)の山林に湿地には、稀少植物であるミカ
  ワバイケイソウやシデコブシの群生地があり、その真下をリニアトンネルが掘られることによ
  り湿地がなくなり、湿地にしか群生しない稀少植物は消滅することは確実である。
⑤ 土岐市、瑞浪市、可児市各地の鉱山跡地に産廃物が不法投棄(含有毒物は、シアン化合物、
  フッ素化合物、六価クロム)
  東濃地方の山間部の鉱山跡地だけでなく、渓谷が無数にあり、その渓谷を不法廃棄物で埋め
  立てた個所も無数にある。自然豊かな東美濃の山間部は、リニア問題発生の前には、山野を
  切り崩し、住宅団地の造成、無数のゴルフ場(ゴルフ場銀座と言われている)が作られ、ゴル
  フ場の芝生の維持のために農薬がヘリコプターで散布され、住民や農業に被害をもたらした。
⑥ 石原産業が投棄したフェロシルト(酸化チタンの製造過程で出るチタン鉱石廃棄物を粘土質
  状に加工したもので、主成分は酸化と石膏で、チタン鉱石製錬後の廃液にはヒ素やカドミュ
  ウムなどの有害物質や放射性物質を含む)が東濃各地に未撤去のまま残っている(事件化し
  石原産業役員は有罪となった。可児市では大森地内に投棄され撤去したとされたが、跡地に
  は植物が生えていない)
  
⑦ 御嵩地内には亜炭坑跡が無数にあり、リニアトンネル掘削により崩壊の危険
  終戦前後に無数に掘られた亜炭坑跡が現在そのままに放置され、詳細な亜炭坑跡地の図面も
  なく住宅地が突然崩落する事件が頻発し、国も若干の費用を負担することになっているが、
  これも被害発生後の賠償にみであり、御嵩町内や可児市内に無数にある亜炭坑跡地は放置さ
  れたままである。
⑧ 土岐市内(月吉地区、鬼岩地区、可児市内)にはウラン鉱が散在し、リニアトンネル掘削に
  より掘り出してしまう恐れ(JRは、核燃による東濃地下のウラン鉱調査を流用しただけで、
  自身では調査してない)
  ウラン鉱は、東濃地方の各地に散在し、どこに存在するかは、掘ってみないとわからない現
  状であるのに、JRはアセスにおいて、自らは調査せず、旧動燃がおこなったという小規模な
  ボーリング調査とヘリによる電波反応調査報告の書類上調査しか行っていない。
⑨ 御嵩町の山林には稀少植物のハナノキやシデコブシの群生地があり、ここにリニアトンネル
  残土が埋め立てられることが町長の意向である。(これを指摘した御嵩町環境アドバイザー
  に退職勧告(2017年5月朝日新聞)
  これは住民の声の圧殺であり、住民が直接JRと話し合いすることを行政が行わせないように
  する住民意見の無視である。
⑩ リニアトンネルルートの多治見市内には、華立断層があり、断層を横切るリニアトンネルは
  東南海地震に耐えられるか
  何時起きてもおかしくないと国が認定している三連動地震(直接的には東南海地震)が起き
  た場合にリニアトンネル通過する多治見と春日井の県境には、華立断層という活断層がある
  が、地盤沈下によるトンネルの断絶は、とんでもない悲惨な事故が予想される。
⑪ 東濃地方の地質は、美濃帯(黄鉄鉱)が主要であり、美濃帯は掘り出して空気に触れると有
  毒重金属になる
  東濃地方の渓谷に流れる褐色の谷は、流れる水は透明だが、谷はすべて褐色である。
  これは、この地方の山地の土壌は美濃帯と言われ、黄鉄鉱が含まれている。黄鉄鉱は地中に
  あるときは、空気と遮断されていて化学変化しないが、掘り出して空気に触れると酸化して猛
  毒となる(これが可児市久々利の新滝が洞水質異常事件である)
⑫ 可児市二野工業団地に、汚染土壌浄化施設なるものが計画中、各地から汚染土壌を運び込ん
  で無害化してセメント材料として販売するというが、リニアトンネル残土が目的である
  放射性物質を含む汚染土壌を無害化出来るのか
  可児市は、計画申請の許可は、岐阜県にあるとして、許可されてしまえば仕方ないという態
  度であり、会社による不十分な説明(地元自治会と可児市議会)だけ行ったが、住民は納得
  しておらず、全国から搬入するという汚染土壌の浄化(リニアトンネル残土、各地からの残
  土)を含むと言っているので、福島事故の除染残土が混じり込む恐れあり)
  汚染残土の浄化などということが本来可能なのか
  つい最近発覚した珪砂の中央道への流れ込みは陶器会社の不法投棄だった。(産業廃棄物と
  して厳重処理しなければならないものを自己所有地であることをいいことに40年間も不法
  投棄していた。
⑬ 久々利地区の地上橋をトンネル化しようと可児市長、市議会が決議したが、岐阜県の意向に
  より市長は主張を撤回、国(県)が地方自治体の意向を無視
  可児市長意見書はリニア廃止意見ではないが、少なくとも地上橋でなく、トンネル化すれ
  ば、橋の下にある地元民の墓地をよそへ移転する必要もないし、古窯群の破壊もないし、騒
  音や微気圧による住民被害も防げるというものだが、JRは、市長意見や可児市議会の意見を
  無視した  
⑭ 可児市小渕ダムに流入する谷川をリニアの地上橋から東海環状線の下にトンネルが掘られる
  予定だが、この付近にはサンコウチョウ(三光鳥)が飛来し、全国的にカメラマンに有名な
  場所である。
  珍しい渡り鳥サンコウチョウが飛来して繁殖する場所として、鳥類愛好家に有名で、季節にな
  ると全国からカメラマンが撮影しようと集まる珍しい山林渓谷である。
  トンネル工事が始ると、渓谷ぞいの生活道路である山道が通行禁止になるのではと地元住民
  は心配している
⑮ リニアトンネルルートの可児市久々利には戦争関連遺跡の地下工場用地下壕があり、この地
  下壕は未整備だが、日本最大級の戦争関連地下壕として保存すべき大地下壕である。
  未整備の可児市における戦争関連地下壕がリニアトンネルによって破壊される危険がある。 


リニアに関連して東濃地方で

1 すでに発生した被害
     ②、⑤、⑥、⑦、⑪
2 将来発生する被害
     ①、③、④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫、⑬、⑭、⑮

「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書に対する意見の概要及び当該意 見についての事業者の見解」に関する意見書

可児市は東海旅客鉄道株式会社が示した中央新幹線環境影響評価準備書において示され た計画に対し、史跡の環境保全や非常口の設置箇所の変更などを事業者へ要望してきた。 その要望に対し、平成 25 年 11 月 25 日に「中央新幹線環境影響評価準備書に対する意見 の概要及び当該意見についての事業者の見解」が公表され、その中では準備書に示された 計画でリニア中央新幹線建設計画を進めることが改めて示されている。
可児市内においてリニア中央新幹線が地上部を走行する計画となっている久々利大萱地 区は、陶芸家が多く居住する自然豊かな里山集落で県指定史跡「大萱古窯跡群(牟田洞窯 跡・窯下窯跡・弥七田窯跡)」の存在する場所である。
また、同地区は、安土桃山時代から志野焼に代表される「美濃桃山陶」が焼かれており、 特に日本美術の代表作と評される国宝「卯花墻」(三井記念美術館蔵)は牟田洞窯で焼かれ たと言われている。
つまり、この地区は美濃桃山陶の聖地であり、現在の自然環境や景観を保全することが、 貴重な文化遺産と芸術活動として根付いている文化財産を守ることにつながる。 もし、リニア中央新幹線がこの地区を地上走行するようであれば、将来にわたり禍根を残 すことになる。
また、大森地内に建設が予定されている非常口および換気用の建築物は、住宅団地に近 接していることから騒音・振動による住環境及び景観、さらには付近のため池の機能が損 なわれる。
以上のことから、次の項目について国および県においては、事業者に計画の変更を求め ることを強く要望する。
記 1.久々利大萱地区において地上部を走行する計画を変更し、地下トンネルとすること。
2.大森地内に建設が計画されている非常口および換気用施設の位置を変更すること。
以上、地方自治法第 99 条の規定により、意見書を提出する。 平成25年12月5日

内閣総理大臣 安倍 晋三 様 文部科学大臣 下村 博文 様 国土交通大臣 太田 昭宏 様 環境大臣 石原伸晃様 文化庁長官 青柳正規様 岐阜県知事古田 肇様

岐阜県可児市議会  

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